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2026年06月15日 [しくみと図面]
六面図
今回は、モノづくりの設計図面において、製品のあらゆる角度を完全に網羅する「六面図(ろくめんず)」について解説します。前回の記事で、三面図を紹介しました。
椅子のような立方体から一部削った物体で紹介。実際の一例としてマグカップを「真上」と「真横」から見た二面図(カップが足りなかった)を写真付きで紹介しました。
簡単な図形であれば、三面図で描くことができます。しかし、複雑な図形になると、図面が複雑になり、可読性が落ちてしまい、本来の長所であった「一枚の図面で簡潔に」ができなくなってしまいます。
そこで登場するのが、物体を前後・左右・上下の全6方向から完全に捉える「六面図」です。
(個人的な考察ですが、六面図が省略されて三面図が誕生したのかもしれません)
1. 3D CADの時代に「六面図」が必要とされる理由
現在では、3D CADの立体データを画面上でグルグルと回せば、どの角度からでも製品を確認できます。しかし、実際の製造現場や検図(図面のチェック)の場では、今でも2Dの六面図が重要な役割を担っています。
3Dデータは全体の雰囲気を掴むのには最適ですが、「すべての面にある穴のサイズや、各種の指示を一目で、見落としなく確認する」という点においては、1枚に全方位が展開されている六面図の方が、圧倒的にミスを防ぎやすく、仕事の効率が良いのです。
2.六面図の配置とそれぞれの名前
日本で広く使われている「第三角法」では、六面図の配置と名前が厳格に決まっています。中心になるのは、やはり物体のメインの顔となる「正面図」です。
・平面図(へいめんず):正面図の【真上】に配置(真上から見た図)
・正面図(しょうめんず):図面の【中心】に配置(基準となる図)
・底面図(ていめんず):正面図の【真下】に配置(真下から見た図)
・右側面図(うそくめんず):正面図の【右横】に配置(右真横から見た図)
・左側面図(さそくめんず):正面図の【左横】に配置(左真横から見た図)
・背面図(はいめんず):一般的に右側面図の【さらに右横】に配置(真後ろから見た図)
サイコロの目をイメージしてみてください。正面図を中心に、「右に回り込んで見たものは右に、上に回り込んで見たものは上に」配置していくのが日本のルール(第三角法)です。
サイコロの目は、配置が決まっています。反対側の数字を足すと七になるのは有名ですが、2の右隣は4となります。
「天一地六、東三西四、南五北二(てんいちちろく、とうさんせいし、なんごほくに)」のような呪文的な覚え方もあります。
よって、サイコロを六面図に当てはめた場合の一例として、以下のような対応表ができます。
(手前を南に仮定して作成)
| 図面名 | サイコロの目 | 方向(前述) |
|---|---|---|
| 平面図 | 1 | 真上 |
| 正面図 | 5 | 南 |
| 底面図 | 6 | 真下 |
| 右側面図 | 3 | 東 |
| 左側面図 | 4 | 西 |
| 背面図 | 2 | 北 |
3.三面図との比較
三面図では、上、前、横から観察することにより、モノの形状を把握することができます。隠れた部分は、破線で表示することによって、複雑な形を表現することができます。
サイコロのように、目が彫られている(印刷されている)場合には、注記を用いて指示することができます。
このような場合、三面図+注記より六面図の方がイメージしやすいのではないでしょうか?
また、サイコロが数字ではなく、仮に動物などの時にもイメージしやすいと思います。
まとめとしては、三面図、六面図ともそれぞれのメリットがあり、表現したい内容によって、適しているものが異なります。
何を伝えたいか。その用途に合わせて、使い分けられる技術が身に着けれられればと思っております。
今回は、サイコロを例にとり、六面図と三面図との簡単な比較を紹介しました。
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