[しくみと図面]
2026年05月18日
三面図
今回は、モノづくりで主に外観の設計図である、三面図について解説します。
みなさんは、マグカップを観察したことはありますでしょうか?
例えば、真上から見た場合、縁と底の二重の○が見え、取っ手の四角が見えるはずです。
では、真横から見たらどうでしょうか?
丸みを帯びた逆台形に取手の形が見えると思います。
真上や真横などから観察すると、立体の形状を平面で表すことができます。
このように、ひとつの物体をバラして形を正確に伝えるのが三面図です。
三面図は、製品を垂直に交わった各軸から見た三枚の図が描かれた図面になります。
各軸は、横幅・高さ・奥行のイメージとなります。
現在では 3D CADなどを用いて立体データを簡単に扱うことができます。
しかし、 2Dの一枚図面がいまだに重要視されているのには理由があります。
3Dデータは全体像を見るのには最高ですが、実際に金属を削ったり木を巻き尺で測ったりする現場では、『パッと見て上からや横からのサイズが同時に分かる2D図面』の方が、実は圧倒的に仕事の効率が良いです
もちろん、 3D CADの場合も、好きな角度から、好きな倍率で見られますので、
適材適所と言えるでしょう。
日本での三面図の多くは、第三角法を用いています。
これは、上面から見たもの、正面(真横)から見たもの、右側に回り見たものを描きます。
今回の左のブロック絵を三面図で書くと、右側の3枚の図ができあがります。
(Blog内では図は着色していて、各色が対応しています)
三面図の配置には順番が決まっています。
図面左上:平面図(物体を真上から見た図)
その真下:正面図(物体を正面水平位置から見た図)
図面右下:右側面図(正面図から直角に右方向から見た図)
三面図では、寸法を書き込むことが多くあります。
寸法と位置、そして形状が一枚の図面から読み取れます。
この三面図は、モノづくりでは基本の図面の一種なので、
是非ともマスターしたい重要図面の一つです。
最低限、形状と切り出し寸法が読めるようになっておきたいものです。
三面図に限ったことではないですが、図面には書き手の設計思想や思いを読み取ることができます。
ですので、入門段階でよいので、読めるようになっていただければ幸いです。
最後に、三面図の描くにあたっての基本を挙げます。
1:基準線を揃える
基準線は、平面図や正面図などを配置する際に、ペアになる点同士をつなげた線です。
正面図を中心に、他の図面に対し、基準線が図面と平行になるように配置します。
図面同士の整合性を可視化する意味も含まれています。
2:実線と破線の使い分け
実線と破線では、意味が異なります。
実線は見える線、破線は隠れた線(平面図なら水平面から見えない窪み等)
正しく、使い分けることが重要です。
3:中心線
中心線は、回転体や対称物体などを表現するために、重要な一点鎖線(長い線と短い点の組み合わせ)です。
回転体の回転軸に中心線を引くことで、この物体が回転体であることが伝わります。
回転体や左右対称の情報が伝わることで、図面に不要な線を省略し、可読性を上げることができます。
今回は、三面図と簡単な描写の注意点を紹介しました。
設計図面から、設計者の意図を読み解くことができます。
図面を正しく書き、正しく読みましょう!
機械や製品は存在するが、設計図面がない。
そんなときは、図面の再作成や再設計を弊社にご相談ください。
お待ちしております!



