2026年04月27日
光の実験キット(3)LEDのスペクトル特性
2か月前から始まった、LEDによる光の実験。
前回は光の3原色に1つの色を加えて、白色を表現しました。
まずは、今実験のおさらいです。
光は加法混色と減法混色の2種類があります。
絵具の様に、混ぜていくと明度と彩度が低くなっていく減法混色。
主にプリンタなどで利用されます。
一方、光を混ぜていくと明度が上がっていく加法混色。
主にディスプレイなどで利用されます。
今回はLEDで光を発するので、加法混色を扱います。
加法混色で利用する色はRGBと呼ばれる、赤、緑、青の英語の頭文字をとったもの。
RGBを同一の強さで混ぜると、白になります。
LEDでは他にも黄、白があります。
PPCでスクリーンを作成し、そこに光を当てて、色の変化を観察しました。
ベイヤー配列を用いて、RGBに加える色による差異を確認しました。
以上が前回までに行った作業と理論になります。
今回は、前回の回路を利用して、LEDのスペクトル分析を行っていきます。
分析方法としては、以下の手順で行います。
@各色のLED(赤、緑、青、黄、白)のスペックシートの確認
A@の実測
B合成白色の実測
@とAの比較で、分析器の確認。
Aの各色の特性とBで合成されているか
を確認していきます。
@LEDのスペックシートの確認。
購入した秋月電子社のサイトに掲載されているスペックシート(PDF)を確認します。
赤色LED/OSR5JA3Z74A
緑色LED/OSG5TA3Z74A
青色LED/OSB5YU3Z74A
黄色LED/OSY5JA3Z74A
白色(昼光色)LED/OSW4YK3Z72A
ここで確認する項目は1つ。2ページ目左下のグラフ「Wavelength Characteristics(波長特性)」です。
各LEDがどの波長の波を強く出しているかを確認できます。
後ほど、実測値との比較のために、抜粋した図を掲載します。
赤、緑、青、黄に関しては、それぞれの周波数帯を頂点として、綺麗なとがった山型をしています。
一方の白の場合、太陽光であれば、全ての波長が満遍なく出ているはずですが、2つの山を合成した波形に見えます。
これは、青色LEDに黄色の色素の膜をかけているのが要因です。
A実測
LEDを単色で光らせ、そのスペクトル分析を行います。
各LEDの仕様値(スペックシート)と実測値を並べて比較してみます。
いずれも周波数帯は同じような結果になりました。
左がスペックシートの抜粋、右側が実測のデータになります。
差異の原因としては、温度(スペックシート25度、実験35度)、カメラのずれなどが考えられます。
赤色
緑色
青色
黄色
白(昼光)色
B合成白色の実測
前回作成した、5パターンの内4パターン(白色LEDは除く)の実測グラフを列挙します。
いずれも合成された白色部分を測定点としました。
思ったより、ばらつきが出たと思います。
この原因は明らかで、測定器の測定位置が若干ずれて、特定色のLED側によってしまったため、バランスが崩れた波形になりました。
この現象につきましては、次回対応策を示せればと思います。
では、各配列を見てみましょう。
RGB
赤、緑の山がしっかり表示されています。470付近の青も小さな山ができているため、
3色の測定ができている事は間違いありません。
測定点が赤寄りになっていた図となります。
RGBG
高さの違いはありますが、赤、緑、青の3つの山が観測できます。
緑色のLEDを2つ使っているため、緑色が青色の約2倍になっているのは正常でしょう。
赤が微妙に低いのは、測定点のずれが原因だと思います。
RGBY
本来であれば、黄色の山が出来上がり、赤、緑、青、黄とも同じ高さ(強さ)になるはずです。
この図を見る限り、青色LEDにかなり近かったことが予想されます。
RGBW
白(昼光)色ですが、やはり緑の山が小さく、赤に近かったことが想像されます。
しかし、面白いのは青色が高いことです。
今回の配列では、赤の隣は白と緑で、青は対極に位置しています。
ですので、赤の次に青が強いのは少し考えづらいです。
ここで思い出してもらいたいのが、白色LEDの波長分析。
青の波長がもっとも強く、そこに黄が追加されたような波長でした。
赤、白、緑、青の順番に測定点が近かったのが原因と推論できます。
今回は、スペクトル分析器を用いて、LEDの波長特性や合成白色の波長分析を行ってみました。
次回はカラーフィルターに関しての実験していきたいと思います。
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