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[アプリ屋さんのIoT]

2026年06月22日

光の実験キット(5)カラーフィルム(照明用)

カラーフィルターキット カメラ版 スマホの画面や部屋のLEDライト。あの綺麗な『白』って、実はいくつかの『色』を混ぜて作られていることはご存じでしょうか?
今回は、身近にあるカラーフィルムを使って、LEDの光を1色ずつ分解・カットする実験を行います。『理論通りにいかないリアルな光の正体』をのぞいてみましょう。

4か月前から始まった、LEDによる光の実験。
前回は100均で購入したカラーフィルムを使い、LEDの光の透過と波長分布計測を実験しました。
5回目となる今回は、前回思ったような特徴が出なかったため、撮影用のフラッシュフィルターにて実験してみました。



まずは、実験のおさらいです。
光は加法混色と減法混色の2種類があります。

絵具の様に、混ぜていくと明度と彩度が低くなっていく減法混色。
主にプリンタなどで利用されます。

一方、光を混ぜていくと明度が上がっていく加法混色。
主にディスプレイなどで利用されます。
今回はLEDで光を発するので、加法混色を扱います。

加法混色で利用する色はRGBと呼ばれる、赤、緑、青の英語の頭文字をとったもの。
RGBを同一の強さで混ぜると、白になります。
他にも、青と黄色の混色などでも白を表現することができます。


一般的な単色LEDには、赤緑青のほかに、黄色や白色のLEDも存在します

コピー用紙(PPC用紙)でスクリーンを作成し、そこに光を当てて、色の変化を観察しました。
下の写真は、コピー用紙(PPC用紙)をスクリーンにして、LEDの波長を調べるモデルを示しています。

LEDとスクリーンと測定器 ベイヤー配列を用いて、RGBに加える色による差異を確認しました。
下の図が、ベイヤー配列(RGBG)や他の配置パターンになります。
LEDのバイヤー配列のイメージ いずれのLED配置も、波長分布は異なりましたが、白色を出すことができました。

LEDのバイヤー配列
カラーフィルターは、特定の光だけを通す『ふるい(選別機)』のようなものです。
例えば、青いフィルムは、青い光だけを通して、他の色(赤や緑)を通さない『青専用のゲート』となります。

以上が前回までに行った作業と理論になります。



今回は、フィルター用フィルムの性能から確認したいと思います。
使用したのは、以下のフィルターとなります。
・Selens フラッシュ/ストロボ用 カラーフィルターセット20枚入り

R(赤)G(緑)B(青)C(シアン:水色)M(マゼンタ:赤紫)Y(黄)のフィルターを準備します。
しかし、今回のセットには純色が含まれていなかったので、近似色と思われるフィルターを使用しました。


以下、理論上の話になります。
光源の各色とフィルターによる理論値の透過する色を一覧にしました。
カラーフィルターの色赤(R)緑(G)青(B)白色(W)
青(B)
シアン(C)シアン
緑(G)
黄(Y)緑★
赤(R)
マゼンタ(M)マゼンタ
★RGBを混ぜて作った白色LEDに黄色フィルターをかぶせると、フィルターの特性(緑の透過率が高い)と人間の目の特性(緑を強く感じる)が合わさり、黄色ではなく「緑色(または黄緑)」に見えます。

純色の赤緑青のフィルターを利用した場合、その他の色を一切吸収し、同一色しか透過させません。
インクなどに使われるシアンなどは、その色が中間色となる隣り合った純色を2色透過させます。
各色をまとめた、12色の色相環を参考として、掲載します。

十二色相環 補色(相関の反対位置に属する色)を重ね合わせると、黒になり、光は一切通らなくなります。
つまり、赤色とシアンのフィルターを通すと、色は出なくなります。
補色の理論としては、先述の表を組み合わせれば証明できます。




今回の実験は、RGBで作った白色と、白色LEDに各フィルターをかけて、波長分析を行いました。
前回と比較して、フィルタを100均からカメラ用ストロボフィルターに変更しました。

RGBLED三色合成と白色LEDの大きな違いは、波長の分布が異なります。
RGBの場合は、それぞれの光が同一の光量で白色を表現しているのに対し、白色LEDの場合は、青色をベースに、黄色を重ねて表現しています。
つまり、フィルターを透過した場合、青色が出やすい傾向になります。

まずは、フィルターを通す前の波長分布を確認します。
左がRGBLEDで、各色の山が観測できると思います。一方の白色LEDは、青の山に黄〜黄緑を頂点とした山が合成されています。

RGBとWのLED特性(フィルタなし) この波長分布に対して、フィルターをかけていきます。
各波長分布につきましては文末の付録を参照ください。

特徴的な、黄色を観察してみましょう。

RGBとWのLED特性(黄色) RGBLEDの場合、緑と赤色が通過して黄色を再現できています。一方の白色LEDの場合、青の透過が抑えられて黄色を頂点とするなだらかな山が形成されました。



今回は、前回の観測結果を含めて、カラーフィルムの改良をベースに、環境光の遮断などを行い、再実験してみました。
白色LEDは青を基本としているため、すべてのフィルターを少なかれ透過していました。
また、今回のフィルターの特性でもありますが、やはり青が通過しやすい傾向が観察されました。
これは写真用のストロボフィルターゆえの特性なのかもしれません。

全5回にわたって、LEDの特性を、カラーフィルターを使って違いを観察するIT機器の製作と実験を行いました。
また、何かテーマを決めて、IT機器などの作りながら連載が行えればと思っています。


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RGB3つのLEDで合成した白色(左)、白色LEDの各色フィルターを透過した波長分析です。

@赤色フィルター
RGBとWのLED特性(赤色)
A緑色フィルター
RGBとWのLED特性(緑色)
B青色フィルター
RGBとWのLED特性(青色)
Cシアン(水)色フィルター
RGBとWのLED特性(シアン:水色)
Dマゼンタ(赤紫)色フィルター
RGBとWのLED特性(マゼンタ:赤紫色)
E黄色フィルター
RGBとWのLED特性(黄色)

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