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[アプリ屋さんのIoT]

2026年05月25日

光の実験キット(4)カラーフィルム

カラーフィルムキット
スマホの画面や部屋のLEDライト。あの綺麗な『白』って、実はいくつかの『色』を混ぜて作られていることはご存じでしょうか?
今回は、身近にあるカラーフィルムを使って、LEDの光を1色ずつ分解・カットする実験を行います。『理論通りにいかないリアルな光の正体』をのぞいてみましょう。

3か月前から始まった、LEDによる光の実験。
前回は白色に光らせたLED(ベイヤー配列他にて)の波長分布を測定しました。
4回目となる今回は、カラーフィルムを用いたフィルターを通して、波長がどの様な分布になるかを確認します。

カラーフィルターは、特定の光だけを通す『ふるい(選別機)』のようなものです。
例えば、青いフィルムは、青い光だけを通して、他の色(赤や緑)を通さない『青専用のゲート』となります。


まずは、今実験のおさらいです。
光は加法混色と減法混色の2種類があります。

絵具の様に、混ぜていくと明度と彩度が低くなっていく減法混色。
主にプリンタなどで利用されます。

一方、光を混ぜていくと明度が上がっていく加法混色。
主にディスプレイなどで利用されます。
今回はLEDで光を発するので、加法混色を扱います。

加法混色で利用する色はRGBと呼ばれる、赤、緑、青の英語の頭文字をとったもの。
RGBを同一の強さで混ぜると、白になります。
他にも、青と黄色の混色などでも白を表現することができます。


LEDでは他にも黄、白があります。

PPCでスクリーンを作成し、そこに光を当てて、色の変化を観察しました。
下の写真は、PPCをスクリーンにして、LEDの波長を調べるモデルを示しています。

LEDとスクリーンと測定器 ベイヤー配列を用いて、RGBに加える色による差異を確認しました。
下の図が、ベイヤー配列(RGBG)や他の配置パターンになります。

LEDのバイヤー配列他のイメージ いずれのLED配置も、波長分布は異なりましたが、白色を出すことができました。

LEDのバイヤー配列 以上が前回までに行った作業と理論になります。




今回は、前回までの回路を利用して、LEDのカラーフィルムによる波長分布を確認していきます。
分析方法としては、以下の手順で行います。
@RGB配列の波長分布の実測
A@にカラーフィルターを通した波長分布の確認と@との比較
BRGBW配列の波長分布の実測
CBにカラーフィルターを通した波長分布の確認とBとの比較
を確認していきます。
各波長分布につきましては文末の付録を参照ください。



@RGB配列の波長分布の実測

波長分布図(RGB配列) RGBを、それぞれ一つずつ配置しフィルターを通さずに計測した結果です。
赤が強く、青がやや弱いですが、RGBに対応した波長が観測できます。
若干のぶれはありますが、RGBの三色で白色が表現できることが確認できました。



A@にカラーフィルターを通した波長分布の確認と@との比較

波長分布図(RGB配列)青フィルター @の白色ライトに青フィルターを通しました。
赤みが完全に消えましたが、緑色の半分が通過しています。
これは、今回使用したカラーフィルムが純色の青ではなく、緑がかった青であったことが起因と思われます。

他に、緑色のフィルターを通したもの。RGBの3枚のフィルターを通したものと実験しました。
結果につきましては、文末の図を参照ください。
緑に関しては、想定通りでした。
3枚のフィルターを通した場合、理論値では黒になるはずですが、青と緑が若干検出されました。
これも、フィルターに利用したカラーフィルムの特性が起因だと思います。



BRGBW配列の波長分布の実測
@のRGBに白色LEDを追加して、より明度を底上げした光となります。

波長分布図(RGBW配列) 元のRGBの分布に対し、青が突出して高くなり、黄に小さな山ができています。
これは、白色LEDの仕組み上、青色LEDに緑から黄を合成させているからになります。
白色LEDの特性につきましては、前回を参照してください。



CBにカラーフィルターを通した波長分布の確認とBとの比較
波長分布図(RGBW配列) RGBWの白色に、A同様、青色のフィルターと通過させました。
レベルの差はありますが、青を基本として、緑がその半分の強さを出力しています。
Aと比較して、青色フィルターの特性を計ることができました。



今回の実験では、以下の点で予想値と差異がありました。
・赤外線(780nm〜)が観測された
・赤いフィルターの場合、青色が同レベルで検出された(ピンクに近い)
・青味が出やすい
原因として考えられるのは、カラーフィルムの低品質さ※、スクリーンに利用したPPCの性質、実験室の環境光の流入などが考えられます。
※商品が悪いわけではなく、純色をフィルター色に利用していない
今回利用したカラーフィルムですが、全体的に、青を通しやすく、赤を吸収しやすい傾向がわかりました。



今回は、カラーフィルムを用いて、光がどの様に変換されるかを観察してみました。
次回は、カラーフィルムの改良、スクリーンの改良と環境光の遮断を徹底して、再度実験してみたいと思います。
また、今後は黄色フィルムや他のLED配列にもチャレンジしたいと思います。


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Appindex 各LEDのフィルタリング後の波長分布図

@RGB配列の波長分布の実測

波長分布図(RGB配列) やや赤が強く、青が弱いですが、ほぼ均一の分布をしている事が確認できます。


A@にカラーフィルターを通した波長分布の確認と@との比較
青フィルター、緑フィルター2枚重ね、赤・緑・青フィルターの3パターンを試します。

波長分布図(RGB配列)青フィルター
青フィルターを通過した結果、他の色も青に変色(色が吸収)し、3,200程度の強さが4,000近くまで上がっています。
緑の山ができている理由としては、カラーフィルムが完全に緑味のかかった青が原因かと推論します。

波長分布図(RGB配列)緑フィルター 緑フィルターを2重に重ねて計測しました。
若干青味が残っていますが、緑の山が顕著に表れています。

波長分布図(RGB配列)青緑赤フィルター 赤・緑・青のフィルターを重ねて計測しました。
理論値は黒くなるはずですが、純色ではないのが色が通過している理由だと思います。


BRGBW配列の波長分布の実測
波長分布図(RGBW配列) 白色LEDを追加した結果、白色のベースである青色が突出しました。また、黄色の波長も含まれているため、小さめの山ができています。

CBにカラーフィルターを通した波長分布の確認とBとの比較
青フィルター、緑フィルター、赤フィルター、赤・緑・青フィルターの4パターンを試します。


波長分布図(RGBW配列)青フィルター 波長分布図(RGBW配列)緑フィルター 波長分布図(RGBW配列)赤フィルター 波長分布図(RGBW配列)青緑赤フィルター RGBのすべてのフィルタを重ねた結果、若干青味が残りました。

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