[アカデミック]
2025年04月14日
句読点
突然ですが、問題です。
賞状、免状等に使うことを好ましくないとする文字をご存じでしょうか?
正解は句読点(、。)になります。
タイトルそのままで、簡単だったと思います。
もちろん、ハートマークや星マークなどもそぐわないと思いますが、
「優勝おめでとう☆彡」
というのは見たことはないので、こちらはTPO的な制限でしょう。
さて、句読点はあってもよさそうですが、ある理由から使用しないらしいです。
少し歴史的な話になります。
古代から近代までの日本の正式文書は漢文であったようです。
漢文を読みこなすためには、それなりの学識が必要となり、一部の人に限られるでしょう。
そこで、仮名交じりの現在のような日本語文体が誕生しました。
そして、文章の可読性を上げるために、区切り文字として句読点が開発されたようです。
つまり、漢文を読めない人向けの記号だったわけですね。
「賞状などを貰う人=学識がある人」という等式を当てはめ、
賞状を貰う人が、可読性の低い文章も読める人物であるから、
句読点をつけるのは失礼だ。
とかの理由があるとか。
賞状類はテンプレートなので読めないことは、まずありませんが、
そういった背景があるのは面白いものです。
前置きが長くなりすぎました。
ここからが本題です。
新学期となり、一般的な大学4年生などは研究に入っていきます。
その成果をまとめるのが論文となります。
論文は大学・学部、学会などで、その形式が定められています。
ページ数から始まり、図表の書き方、参考文献の参照方法と一覧、その他大量に定められている事が多いです。
その中でも句読点は、研究分野によって傾向が強く、また注意が必要です。
これは論文だけではなく、講義のレポートにも当てはまります。
論文規定を読む習慣を身につけ、素晴らしい論文・レポートを書いていきましょう。
もっとも規定は、統一感を出すものなので、そのルール自体に意味がないことは多々あります。
句読点も、その例でしょう。
句読点のバリエーションは大きく分けて3種類あります。
「、。」
「, 。」
「, .」
です。
個人的にではありますが、読点に「、」を用い、句点に「.」を用いた文章は見たことがないです。
モノづくりをはじめとした、工業系は「, 。」が多いような気がしています。
IT系や数学の様な英語に近しい分野が「, .」。
歴史など社会学系では「、。」
ただ、これは個人的な経験則ですので、自分の提出先の規定を確認することが大事です。
ちょっとした愚痴になりますが、「, 。」はちょっと面倒です。
この場合、読点を入力するためには、入力モードの切り替えを必要とするからです。
・一度半角に変更し、句点と半角スペースを入力。
・再度全角に戻して、文章の続きを入力。
キーボードだけで切り替えができるとは云え、タイプの回数が増えるのは面倒です。
もっともIME辞書に登録すればあまり手間はかからないのですが、
句読点とも全角日本語版の文章では、余計な候補がでてしまうなどの更なる面倒も。
痛しかゆしではありますが、慣れで使い分けるしかないのが現状ではないでしょうか。
今回は論文等の文書で用いる句読点について記事にしてみました。
大学生に限らず、規定は守って文章を書いていきましょう。
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お困りの際は、お気軽にご相談ください。