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2025年05月05日 [電子機器・検査器]

ロジックアナライザ (2)

ロジックアナライザ 前回、デジタル信号を計測するロジックアナライザ「Logic Cube」を紹介しました。
今回は、実際に回路に繋いでのレポート記事となります。


簡単にロジックアナライザの復習です。
電気信号が通っているかなどを測定する機器のうち、デジタル信号を観測するのがロジックアナライザとなります。
アナログ波形を扱う類似品はオシロスコープとなります。

回路の物理的な診断を行うには、オシロスコープ。
制御プログラムのデバッグを行うためには、ロジックアナライザ。
と住み分けができていると思います。

オシロスコープでもロジックアナライザの代わりはできなくありませんが、機能に特化したロジックアナライザを利用するのが無難でしょう。



さて、使い方に入っていきます。

ロジックアナライザに接続しているプローブのバス(複数線)の先端にグラバ(フック)を装着。
信号を検出したい部分の回路にひっかけます。
あとは、アプリケーションを実行して、データを分析し、不具合を発見していきます。

今回の写真は、LEDを光らせる回路。
(本来は抵抗を挟むべきですが、省略)
電源とLEDの両端(アノード・カソード)に青と緑のフックを装着しています。
あとは、プログラムを実行させながら、波形を観察するだけです。


次は簡単に、仕組みを説明いたします。

まずは、プローブに入力された信号をHigh / Low に判断します。
入力電圧が5Vと仮定すると、大体3.3V辺りが閾値となり、HighかLowとなります。

次にメモリに格納します。
今回紹介したLogic Cube LAP-C(16032)は32Kバイトのメモリ容量。
クロック周波数(1秒間に何回処理できるか)は100Hz〜2MHz。
最低速の100Hz(約秒間2回)の場合、約18時間分記録できます。
Arduinoなどの標準では約32.7kHzなので、約1秒本体保存できます。
PCにつなげている場合、PCに記録されるため、ほぼ無限と言ってよいでしょう。

最後に、ドライバ・モニタソフトウェアを利用して、PC画面に矩形波を表示します。



今回の体験談として、次のようなことを実感しました。
グラバは、ノイズが乗ることが多いので、接続部位は安定したソケットを使う方が良い。
今回のようなLEDの点灯などは、Arduinoのクロック周波数は不要で、内部周波数で十分だった。
プローブの設置個所や設定によって、モニタリングする精度が異なるので、セッティングはよく練習したいものです。



今回は、ロジックアナライザの基本的な仕組みと実際に回路に繋いだ感想を記事にしてみました。
今までの計測機器に比べると、段違いの高性能&練習が必要だと感じた次第です。

プローブのソケットを実装した、実験用のジグを作ってプログラムのテスト。
そして、本番環境では、グラバを利用して、注意深く(特に振動を与えない)テスト。
そんな感じがアプリ屋さんには適しているかなと思った次第です。

世の中には便利な道具がいっぱいあります。
上手に利用して、楽に、面白く制作しましょう!

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